みんなギャリーと働くのが好き
ギャリーは20年間同じ製造業の会社でマネジャーです。従業員のことなら、好きなチームから子供の名前まで事細かに知っています。
彼は従業員に対して率直で怯むことなくフィードバックをし、従業員が自分のパフォーマンスについて思慮深く振り返るようにさせます。また頻繁に、同じ会話の中で従業員を笑わすこともできます。
ギャリーはもう何十年もチームのすべての人々にコーチングやメンタリングを行なっています。そして多くの同僚はギャリーをリーダーとして慕っているためにこの会社に留まっていることは間違いありません。
今年、ギャリーは引退することを決めました。そして、ギャリーの後継者としてぴったりなのがシャナだと、現場のリーダー達は思っています。彼女は慎重,几帳面で非常に頼りになる上司です。シャナのチームは彼女が5年前に入社してから工場内でトップのパフォーマンスを達成しています。そして、彼女は複数のコスト削減や安全向上の施策を開発しました。現場のリーダーたちは彼女のリーダーシップスキルを高めることとエンゲージメントを維持するために、昇進に意欲的です。
ただ、問題が一つだけあります。シャナはがギャリーと全く異なります。リーダーシップスタイル、性格も対照的で、誰も口にはしませんが彼女はギャリーより30年若いのです。ミレニアル世代のシャナが経験も勤続年数も長いベビーブーマーの人たちの中に放り込まれたらどうなるでしょう。ギャリーもこれには懐疑的でした。
新しい世代が管理者となることを率直に受け止める
ギャリーとシャナが直面している状況は多くの職場で今、起きています。ベビーブーマーが引退し、X世代やミレニアル世代が管理者やリーダーとなってきています。伝統的な組織は必死にミレニアル世代を引きつけた結果、複数世代が存在する職場の課題に直面しています。
ミレニアル世代は労働人口の38%を構成しこの割合は上昇する一方です。ところがミレニアル世代が管理職になる過程で僅か39%が一緒に働く人々の強みを知っていることに「強く同意」しました。 これは他の世代と比べ低い数値です。
リーダーシップの交代を上手く乗り切るには個人の不安や心配を緩和することが主な要因として挙げられます。その際、強みに基づく教育と会話は重要なツールとして役立ちます。
- クリフトンストレングスは将来のポテンシャルに焦点を。強みに基づく考え方をすると上手く行かないことより、どのようにしたら上手くいくかを考える傾向が強くなります。
- クリフトンストレングスは普遍的。強みに基づくアプローチにより、会話を相違点、既成概念や偏見からシフトさせます。
- クリフトンストレングスは個人を重視。変化の時代こそ自分のことを個人として、誰かが気遣ってくれていることを知りたいものです。強みに基づく会話をすることにより個人として尊重されると共に貢献していることが伝わります。
- 強みに基づく会話はポジティブな面を強調。クリフトンストレングスを利用する会話を通して、人と人との違いは悪いことではなく、むしろ良いことと考えるようになります
悪いわけではなく、ただ強みが異なるのです
ギャリーのチームが会議室に集まりました。皆、当然に疑心暗鬼な態度でした。ギャリー、シャナと現場リーダーのジョーンがそこにおり、チームに「なんとか上手く、やって言って欲しい。シャナにチャンスを与えて欲しい」と発言する運びでした。
ジョーンはギャリーの上位5つの強みについて話し始めました: 社交性, 自我,回復志向 , 親密性 と 最上志向 。彼女はチームにギャリーがどのように彼の強みを利用して管理していたか尋ねました。なぜ皆にギャリーは愛され、取り替え不可能かについて共有しました。ギャリーにとって、これを聞くのは大変有意義でした。
次に、ジョーンはギャリーの下位5つのクリフトンストレングズを紹介しました: 達成欲 , 適応性, アレンジ , 指令性 と競争性 . ギャリーの下位のテーマについて話すようにジョーンはチームに言いました。温かい笑いと共にギャリーは他の面でたくさん良いところがあるのでこれらの能力が下位にあってもギャリーにとって「大したことではない」という合意にチームは致りました。
最後にジョーンはシャナの上位5つのクリフトンストレングズを提示しました: 公平性 , 親密性, 規律性 , 達成欲 と回復志向。ジョーンはシャナにどのように強みをマネジャーとして利用しているか尋ねました。意外なことにシャナはギャリーと上位の2つの強みが共通していました。ただ、その現れ方に少々違いがありました。
チームメンバーの一人がシャナと彼は同じ強みがあると言いました。また、あるメンバーはギャリーと同じ強みを持つので、シャナが必要な時に彼女を補完できると言いました。その後、他のメンバーも自分の強みを共有し、シャナとどのようにすれば上手くいくか話しました。
チームはミーティングが終了するまでに将来への期待が盛り上がりました。チームの問題意識が「シャナに何が不足しているか」から「シャナは何が得意で、私たちはどのようにしたら彼女と上手くやっていけるのだろうか」にシフトしていきました。
シャナはギャリーではないという事実は一切変わっていません。しかし、シャナにはシャナの才能があります。チームが生存するためにはギャリーがもう一人必要なわけではありません。チームの最も根深い問題解決に必要なのはシャナかもしれません。
ミーティングの終わりにギャリーが満足げな顔をしているのにジョーンは気づきました。
ギャリーはその後「僕が作ったチームは僕がいなくても大丈夫なのがわかったので安心した。」「シャナはきっと素晴らしい活躍をしてくれるだろう」と言いました。
組織でクリフトンストレングズを利用するためにギャラップ社の次の資料をご参照ください:
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