ちょっとお話、いいですか?
この単純な質問に対する回答は従業員がどのように管理されているかそして今後について大変深い影響を及ぼします。
最前線にいるマネジャーは、今時の従業員を最大限活用するためにはこの質問に答えなければなりません。
ここで問題となるのはギャラップ社の調査で従業員の4人のうち、一人が管理者から意味のある回答が得られた、または仕事に役立ったに「強く同意」するという結果であったことです。更に驚くべき結果として従業員の僅か21%が最高の仕事をするようにモチベーションを与えられているに「強く同意する」ことでした。
パフォーマンス管理(業績管理)について深刻な問題を抱えていることに多くの組織は既に気づいており、アプローチを変えようとしています。大きな一歩としてはマネジャーと従業員がより頻繁にそして継続的に業績管理について会話をすることを多くの組織は重要視していることです。
これらの組織は管理者と従業員が業績評価のために年1回または半期に1回以上、対話を持つ必要性を認識しています。
従業員との頻繁な会話はマネジャーにとっては容易ではありません
会話の頻度を増やすことの重要性は理解しているものの、そこには大きな落とし穴もあります。ギャラップ社調査とクライアントとの経験から多くのマネジャーにとってこれは中々の難物だということがわかっています。
管理者と従業員の会話を増やす方向にシフトしている組織のリーダーとの対話を通じてこの重要性を認めるリーダーが多いこともわかりました。ところが実際マネジャーと話してみると、この新しい期待にマネジャーたちは違和感を感じる、または効果的に会話をするための十分な指導を受けていないと思っています。マネジャーによっては従業員と頻繁に会話を持つことは自分の仕事ではないと思っています。ここで、組織はマネジャーができないことまたは自分の仕事と認識していないことを期待して、マネジャーを失敗に導いているのではないかという素朴な疑問が湧きます。
疑問の答えとして、マネジャーがチームの業績とエンゲージメントに最も大きな影響を与えるため企業にとってこれは深刻な事実を暗示ます。つまり、マネジャーは従来の業績管理方法を変える中心的な役割を担う必要があるということです。
パフォーマンス開発アプローチへマネジャーがシフトできるように援助
最近のギャラップ社の パフォーマンス管理の再構築(re-engineering performance management) レポートによれば、企業は従来の業績管理方法からパフォーマンス開発に焦点を置く、新しいアプローチにシフトしています。端的に言えば、これはパフォーマンスについてマネジャーが各従業員のニーズや才能に合う継続的な会話を持つことを意味します。
この新しいアプローチを極めるためにはマネジャーは従業員の成長に責任を持ち、上司(ボス)ではなくコーチとして意識する必要があります。また、このアプローチはリーダーもマネジャーの成長に対して責任を持ち、マネジャーが効果的なコーチになれるよう教える必要があります。
素晴らしいコーチを探すのは難しくありません。個人としてチームのメンバーと親身になって関わる時間を持つマネジャーこそ素晴らしいコーチです。従業員のありのままの考え方、行動を尊重し、従業員のやる気が出るような仕事やプロジェクトを与えます。
これらのコーチはチームメンバーがただ満足しているだけでなく、メンバーが実際にエンゲージする必要性も理解しています。従業員がそれぞれの役割で成功できるように必要なネットワーク、機会、サポート、資源を確保します。そのため、コーチングに長けているマネジャーは強みに基づく、そしてエンゲージメントに重点を置く会話をすることを学びます。
また素晴らしいコーチというのは対話の力を最大化することもできます。従業員の出勤初日から、短時間の面談(チェックイン)、正式な面談まで効果的なパフォーマンスの会話とは年1回の業績評価面談を待つことなく、従業員のニーズ、成功、機会などについて事あるごとに話します。継続的なプロセスに積極的に日々マネジャーは関与します。
素晴らしいコーチとは会話の中で次のようなことを実践しています。
従業員に何を期待しているかを明確にそして協調的に、組織目標に合致するように述べる
職場での変化が加速する中、従業員は優先順位が対立したり、ゴールが変化し、混乱することがあります。素晴らしいコーチというのは従業員と協調的に会話をし、どのようなパフォーマンスが求められているかを明確にし、一緒に道を切り開いていきます。明確な目標を持つことにより、マネジャーと従業員もゴールが互いに、そしてチーム、組織とも一致します。
コーチングの会話は頻繁、焦点を絞り、未来志向であること
従業員によっては「これから頻繁にコーチングの会話をします」と聞くと、「細部まで管理されるのでは」と思い、嫌気がさすかもしれません。頻繁に会話することと細部まで管理することとは全く違います。時として、会話は現行プロジェクトに関する厳しいフィードバックを含め頻繁、焦点が絞られた未来に向けたものでなければなりません。継続的に行う会話とは従業員を息苦しくさせ、常に仕事をチェックするのではなく、最終的に未来に向けて従業員のやる気を駆り立て、エネルギーを与えるものでなければなりません。
公平で正確そして成長型、達成型の責任を持たせること
従業員に仕事の達成、チームへの貢献、クライアントへの価値提供など責任を持たせることは引き続き重要です。どのように責任を待たせるかを変える必要があります。効果的な成長評価は成績、報酬、昇進のみに焦点をおきません。従業員の仕事を正確に反映した指標や評価基準を用いて達成度を測ります。また、今後の成長も評価に加えることでより効果的なものとなります。
マネジャーがパフォーマンス開発の基本原則を達成するために強みに基づく、エンゲージメントに焦点を置く会話ができるようになると、マネジャーと従業員間の対話は通常の年間面談に比べ、よりポジティブで目的に合致した、価値のあるものになります。管理者によって、自然にこれができる者もいれば、より支援を必要とするマネジャーもいるかもしれません。
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